アンティークラジオ

「アンティークラジオ」を半分紹介

 

私が2014年に開発した作品「アンティークラジオ」を半分だけ紹介します。

この作品は「レトロ」をテーマとする展示会に向けて開発したものです。古いラジオをモチーフにしています。ラジオと言えば、からくり細工のファンの方は、亀井が1980年代に発表した人気作品「調子の悪いラジオ」を思い出されるかも知れません。今回の作品は、モチーフが近いだけに、その分も含めて志向の異なる作品を作りたい、と考えて作りました。どう志向が異なったのかは、両方のラジオを開け方を知れば納得してもらえると思います。

 

この作品は、言うまでもなく本物のラジオとしては使えません。収納部分が2つあるからくり箱です。正面を見ると、右側に周波数のメーターがあって、左側にスピーカーがあります。下には周波数などを調整するダイアルが3つあります。このダイアルを使って収納部分を開けて下さい。収納は、右側のメーターの部分と、左側のスピーカーの部分にあります。それぞれ開け方が異なります。どちらも、ラジオの見た目・外観がヒントになっています。展示会で作品を紹介すると、お客さんにとっては右側の方が答えが分かり易いようです。そこで、ここでは右側を紹介します。右側の開け方のヒントは、この右側の周波数のメーターです。このメーターをヒントにダイアルを調整してください。どのように調整しますか?

 

それでは答えです。答えはメーターの針に隠れています。いま、針はどの方向を向いていますか?そうですね。斜めを向いていて、45度を示しています。実は、これが答えなんです。これと同じように、ダイアルを同じ角度に回してください。3つとも同じ角度に回します。すると、どうでしょう。フタが持ち上がって、開けることが出来ます。さて、もう1か所の開け方は秘密です。左側の収納はどうやって開けるでしょうか?ヒントは、右側と同じように、ラジオの見た目に隠されています。スピーカーがヒントです。右側よりも、ヒントにもう少しひねりが利いています。ダイアルは、3つとも違う角度となります。どうぞ、想像してみて下さい。それでは!

 

作品タイトル アンティークラジオ
創作年月 2014年3月
サイズ 160×126×88mm
材料  ウォールナット、朴、他